この展示はジュリアの料理番組の最後でのキメ台詞にちなんで”Bon Appetit!(ボナペティ!)と題されまています。3箇所のガラス窓から中をみることができるキッチン(残念ながら中に実際に入ることは出来ません)ジュリアとポールにちなんだ写真や記念品の数々の展示、それに大型TV画面からは懐かしの料理番組や、トマス・ケラー、アリス・ウォーター、マーサ・スチュアートなどがジュリアとの思い出を語るドキュメンタリー番組が流されていて、子供からお年寄りまでが笑顔で楽しんでいました。 ジュリアとポールのキッチンには、映画のなかにも出てきた、フライパンの壁(中央奥:それぞれの大きさに合わせてポールがマーカーで印をつけていました)や1956年に$429(その当時この値段はかなりの高級品)で買ったというオーブン・レンジをはじめ、ジュリア愛用のキッチン用具が機能的なだけでなく見た目にも美しく収納されているのが素晴らしい。今でも十分通用しそうなデザインです。 ”My Life in France"(マイ・ライフ・イン・フランス)は、ジュリアが2004年に亡くなる直前に残した最後の著書。おそろいの白いシャツの胸に真っ赤なハートをつけた、ポールとジュリアの愛らしい写真が表紙になってます。第2次大戦後、1948~54年にかけて、本物のフランス料理に出会ったパリやマルセイユでの二人の様子が記されています。2006年にポールの甥によって出版されました。 パリ在住中の1949からジュリアが通ったフランス料理学校の名門、ル・コルドン・ブルーの卒業証書。ここでジュリアは本格的にフレンチ・シェフの技術を身につけました。入門当時39歳だったそうです。 夫のポールは、ジュリアのもっとも良き理解者であり協力者であったようです。当時は画期的だった、写真で図解する料理本を世に送り出したときにも、アートディレクター兼カメラマンとして参加、ジュリアがやりたいことをうまく引き出し、形にしていく、なくてはならないパートナーだったんですね。 このキッチンの正式名は、「ジュリア・チャイルドのキッチン」ですが、それでもやはり「ジュリアとポールのキッチン」と呼びたくなりました。二人のフランス料理にかける情熱と仲の良さが、展示の端々からしっかり伝わってきて。機会があれば一度皆さんも行ってみてください。
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